[ 大嶋利佳のエッセイ ]
先日、PTA主催の保護者勉強会で、講演をさせていただきました。テーマは「親子 のコミュニケーション」。より幅広い講演内容にするため、周囲の方々に「子育ての経験談募集!」とご協力をお願いし、いろいろなエピソードやコミュニケーションの工夫を教えていただきました。
そのおかげで、集まった30名ほどのお母様がたに、いろいろなお話をさせていただくことができました。その中で、「質問」について触れましたので、その内容の一部をここでご紹介したいと思います。
質問は、相手のことを知るためには欠かせないコミュニケーション手段ですが、私たちはたまに、質問する気はないのに、形だけ質問にして相手にぶつけることがあります。
例えば、宿題をしないで遊んでいる子供に向かって「なんで宿題をしないの!?」 「なんでゲームばっかりするの!?」「宿題しなくていいと思ってるの!?」など、叱責を質問の形でぶつけてしまいます。
こうした質問は、実は答えを求めていわけではなく、相手に対する不満や要求を表しているわけですが、質問の形で言われた方は困ります。
「なんで宿題をしないの!」「やりたくないから」
「なんでゲームばかりするの!」 「面白いから」
このように真面目に答えても意味がないことはすぐに分かりますから、子供は押し黙るしかないでしょう。するとお母さんは、「何で黙ってるの!?」 とますます頭に来る、という悪循環にはまります。こうなると、親子の間に険悪な雰囲気が漂います。
こうしたことは、他にもあります。例えば、奥さんが帰りの遅い夫に「こんな時間まで何してたの!?」「どうしてそんなに残業があるの!?」「そんなに仕事が大事なの!?」と怒りをぶつけてしまう、なんてこともありますね。これも言われたご主人の方は返答のしようがないでしょう。「早く帰ってきて欲しい」と言いたかっただけなのに、質問したばかりに、けんかになってしまいます。
言いたいことは、変にひねって質問の形にせず、素直に言った方がいいですね。実は、この質問の形をした叱責には、私自身も子供のころ、親からさんざん苦しめられたのですが、自分でもついやってしまうことがあります。気をつけたいものです。




