[ 大嶋友秀のエッセイ ]
先日『日経アソシエ』を読んで面白い記事を見つけました。ビジネス英語プレゼンコンテスト「第2回SHOW&TELL大会」というものです。日本発の英語情報を提供して40年になる日本経済新聞社が主催で、英語のプレゼンテーション能力を高め、競うイベントとして今年で2回目を迎えると書かれていました。
私はプレゼンターとして参加したかったのですが、その記事には「観覧者」募集しか載っていません。翌日そのイベントのウェブサイトにアクセスすると、プレゼンターの募集を見つけることができました。さっそく申し込もうとしたら締め切りは前日!終わっていたのです。前日に確認すればなあ!と残念に思いました。
「だがちょっと待て」と考え直してみました。これまで非営利のトーストマスターズクラブ(スピーチを勉強する団体です)の活動で、コンテストの出場者が集まらず、困ったことを思い出したのです。そこで事務局へメールを送り「もしプレゼンターの人数に欠員があれば、申し込みを受け入れてもらえないか」と尋ねました。もちろん駄目で“もともと”と思い、メールを送った(アクションした)わけです。
翌日、事務局から「ウェブサイトから至急申し込みをするように」と連絡がきたのです。すぐに申し込み、パソコンの画面で送信されたことを確認して、事務局にも手続きを済ませたとメールでお知らせしました。プレゼンターは書類選考で15人程度に絞り込まれ、週明けには個別に連絡をもらうと聞いていました。
ところが、週が明けて数日経っても連絡がありません。木曜日に確認すると事務局は「サーバーにはあなたのデータがありません。そのために結果報告をする対象になっておりません。ご理解をくださいますよう」というのです。
がっかりです。そして送信した証拠を持っていなかったことにも気づき、あきらめました。しかしどうにも印象が悪いし、後味が悪い。少なくとも来年度以降のコンテスト開催のためにも、一言苦情を申し上げるべきだと考え、事務局へメールをしたためました。
その際に、申し込み確認をお願いしたメール(間接的な証拠として)を添付しました。明らかにシステム上のトラブルか、あるいは締め切りを越えたものにはリミッターのような機能が自動的に働いたのでは、と疑ったのです。でも知る術はありません。
また、終始事務局からの対応は「事務局」とした署名だけで、いったい誰が対応しているのか不明でした。これも不親切だし、自分の名前が知られないことで甘えが出ると思い、そのことも不誠実な印象を受けたとコメントしました。
その時点では、プレゼンターになるのをすっかりあきらめていました。だから純粋に、来年のコンテストをより素晴らしくするための改善提案をしたつもりでした。
それが翌日、事務局からこれまでの対応のお詫びと、プレゼンターとして検討するので申し込んでくださいと連絡をいただいたのです。その署名は個人名がありました。そしてその次の日、私は正式にプレゼンターとして参加を認めてもらいました。
私は今回のことで、3つの大切なことを学びました。
1つ目は、どんな時でもあきらめないでアクションを起こすのが大切であること。2つ目に、行動すると何かが起こるかもしれないこと。3つ目は、自分が不満足なことに遭遇したら、不満を持ったり怒ったりしないで、なおさら相手のことを考えた提案や行動できるかということです。
私は今月の23日に、日経ホールで600人の前でプレゼンテーションを行ないます。しかしそれ以上に、事務局の担当者(ちゃんと名前をあかしてくれましたよ!)にお会いして、臨機応変な対応に感謝を伝えることが、一番の楽しみなのです。




