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営業トークにご注意あれ!

[ 大嶋友秀のエッセイ ]

 最近、特に腹立たしいことがあります。それは、営業の電話なんですが、もう少し、なんとかならないものでしょうか。そもそも、電話はかける側に用事があるわけで、かけられる側からすれば、突然、自分の生活に乱入されてしまいます。だから、それ相当の礼節がないといけないものです。しかし、最近の電話での営業は、礼節どころかいきなり泥のついた靴で人の家にあがりこんできて、注意をしたら、ギャク切れするような場合が多く、そんなことに憤りを感じているのです。先日もこんなことがありました。

「スピーキングエッセイ様ですか? お電話などの担当されている方はいらっしゃいますか?」
「はい、わたしが伺いますが」
「はい、実は、私は○○電話(ここは大手の名前です)の代理店(パートナーとかいう場合もあります)で、△△と申します。お宅様のお電話の接続状況をお知らせしますと、NTTからデジタル信号が送られているのですが、お部屋に入った時点で、アナログ信号に変わっております。これにより無駄が生じておりまして、その状況を一度、確認しまして…」

 こんな感じで延々と話を続けるのです。こちらの都合など聞いてくれないし、聞くつもりもないのです。契約をしている電話会社からの連絡だろうかと聞いていると、終わる様子もなく話が続いていきます。
「それで、伺いまして電話の状況を調べたいと思いますので、いつならご在宅でしょうか」と言ってくるわけです。「変だな?」と思っていても、相手は考える時間をあたえてくれません。
「ちょうど、調査員があなたの地域をまわっていますから、明日はいかがですか」とたたみかけてきます。

 この辺りから「ちょっとおかしい」と感じて、「反撃」に出ることになります。相手の質問には答えないで、こちらから質問をしていくわけです。そうすると、驚くほど非礼な対応になったり、簡単にあきらめて電話を切ったりします。しかし、正直に対応してしまうと、その勢いに押されその業者を招きいれてしまうことにもつながるのでしょう。

 ここで問題なのは、このような強引な電話での営業が、一般の会社(悪徳ではない)でも行われているということです。顧客が喜ぶような商品やサービスを提供することがビジネス成功の黄金律です。しかし、電話会社の電話による営業に限っていえば、顧客の存在など、はじめから度外視されています。

 彼らの手口は、「少しだけ」とか「1、2分で終わります」などと言い、分かりにくい話をながながとします。そして一方的に話した後、チェックするためにうかがいます、と助け舟を出すように展開させるのです。ここで、顧客には一切費用がかからないと強調されることが多いです。電話は同じように使えておまけに安くなる。だからどこの会社のサービスを使おうが問題ないと、その販売店が考えているわけです。

 実際に、電話をかけてきた人に、「料金が安くなればそれでいいですよね」と言われたことがあります。その言葉に、その会社の傲慢を感じました。私はそんな得手勝手な理屈に素直にうなずけません。私はこう言いました、「それは違いますよ。どの会社に支払うかということも大切です。少々高くとも安全に対して支払うこともあるのですよ」と。何よりも礼節のない電話営業をかけてくる会社への信頼など持てるはずがないのです。だから、サービスや商品の以前の問題として、「お断り」をしています。

 私は、電話で受ける営業に対して、その場でお断りしない場合は、書面での資料を請求して、こちらから必要であれば連絡をすると対応します。相手の連絡先を聞くと、フリーダイヤルを教えてくれることが多いです。でも、フリーダイヤルはちょっと困るのです。それは、相手の所在地がわからないからです。フリーダイヤルに隠れて、とんでもなく遠隔地から営業をかけてくる会社もあります。

 電話のように常時使うサービスならば、何か問題のときにすぐに対応してほしいと思うでしょう。ところが、その会社が遠隔地であれば困るわけです。私の事務所の所在地は横浜ですが、市外局番から不審に思って、相手の所在地を聞くと、「仙台です」と言われたこともありました。

 まったくあきれるような営業の電話がつきることがないのです。これまでの経験からの、私なりの対処方法をお知らせします。

  ・たのみもしていない内容については話を聞かないこと。
  ・電話で話をしても何も決めないこと。(強引な営業ほどその電話で決断をせまります。
    まずは、訪問の約束を取り付けようとしますから、決してそこで決めないこと。)
  ・返事の必要がある場合も、自分から折り返し連絡すること。
  ・相手の名前(フルネーム)と連絡先(フリーダイヤルであれば、普通の番号も)を聞くこと。
  ・相手の質問には基本的には答えないこと。

 特に、最後のポイントが大切です。「そちらの所在地をお知らせください」「インターネットをお使いですか」などといろいろな質問をしてきます。しかし、その質問に答えなくて良いのです。相手はそれを聞きながら、どんどんとつめてきます。私たちはどうしても、質問されると答えなければと思ってしまいます。しかし、電話で営業する人たちにあえて情報提供する必要などないのです。だから、「それは答える必要がありません」と言い切るのです。それだけで、相手も退散していくこともあります。

 電話に限らず、私たちは常に顧客として狙われています。もちろん、その営業が信頼にたる会社からであり、その商品やサービスが必要なものなら、検討して購買すればよいでしょう。しかし、強引な方法で契約を求めてくる不届きな営業に対しては、許すべきではないでしょう。顧客として、そして消費者としても、営業のアプローチや営業トークに敏感になり、おかしいと思えば問い正していく、あるいは消費者相談センターなどにも照会してみることもする注意深さが求められています。


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